ジムニーのアメリカ再進出を熱望するファンの一人、Seth Parks氏によるジムニー再輸入実現計画がしたためられたオープンレター。
この中編も前回に続きまとめ形式でお送りしたいと思います!
- オープンレター‥直訳だと公開状になりますが、この記事の場合、公開提案書兼公開嘆願書のようなもの。
- Seth Parks氏‥「The Truth About Cars」の執筆者の一人のようです。現在はamazonのシニアビジネスプログラムマネージャーを務めていらっしゃるようです。
前編はこちら
【米スズキへのオープンレター】ジムニー米国再進出へのロードマップ 前編
米マーケット再進出における2つの障害その②
ジムニー再販売において乗り越えなければならない2つ目の壁は、安全基準をクリアした後に以下に利益を上げるかという問題です。
ジムニー輸入再開のための初期費用は$2億7,500米ドルとの予想であると前編に当たる記事で紹介しましたが、Parks氏はさらにこの初期投資の償却期間を24ヶ月で予測・マージンの計算に適用しています。
- 想定平均販売価格:$28,000
- 想定平均小売マージン:$2,100(7.5%)
- 想定平均OEMマージン:$5,828(22.5%)
これらの予想価格での販売を想定すると、年間23,860台の契約数を最初の2年間維持することができれば、スズキは初期投資額の回収を償却期間内で無事達成できる計算になっています。
マーケティング戦法その①:敵を知り己を知れ
ジムニーのマーケット参戦に付いて回る課題のひとつに、いかにその魅力を一般層に理解してもらうかという点があります。
米国内においてはスズキサムライの名で多少の知名度があるものの2019年現在、ジムニーにはまだ直接的な比較対象として売り込みの土台にできるようなライバル車が存在しません。
かの有名なJeep Wranglerがスタイル的には近い存在といえますが、年間240,000台を売り上げる同車の世界的な人気とは到底比較になりません。
しかしこのWranglerの人気は、シンプルで遊び心のあるオフロードSUVに一定の需要があることを示す根拠でもあります。
価格やスペックの観点からして、実際にジムニーの前に立ちはだかるのは需要が加速を続ける膨大な数のミドルクラスSUVの軍勢になるでしょう。
その場合、Chevrolet Trax、Ford Escape、トヨタRav4、日産ジュークを含む、類似スペックのコンパクトSUV50種類あまりがライバル車種としてジムニーの前に立ちはだかることになります。
後編へ続く
【米スズキへのオープンレター】ジムニー米国再進出へのロードマップ 後編
オリジナル記事(画像ソース):Open Letter to Suzuki – A Road Map to Bring the Jimny to America
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